脱酸
だっさん脱酸(だっさん)とは、日本酒の醸造過程において、酒に含まれる酸を取り除くプロセスを指します。このプロセスは、特に乳酸を減少させることを目的とし、最終的な日本酒の味わいや香りに影響を与えます。脱酸は、発酵によって生成される酸を抑えるために行われ、一般的には酒質を向上させる手段として利用されます。脱酸と除酸は似た意味を持つ場合がありますが、具体的な手法や目的にはやや違いがあるため、文脈に応じて使い分けることが重要です。
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酸度
酸度は、日本酒に含まれる酸の量を示す指標であり、通常は1.0〜2.0の範囲で表されます。この数字が大き...
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清酒(せいしゅ)は、日本酒を指し、米と水を主成分として発酵させて作られる酒類です。醪(もろみ)を...
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発酵
発酵とは、微生物が基質を分解し、エネルギーを得る過程のことを指します。日本酒の製造においては、主...
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醪(もろみ)とは、日本酒の醸造過程における主発酵の状態を指す用語です。酒母(しゅぼ)、麹(こうじ...
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乳酸菌
乳酸菌とは、炭水化物を分解して乳酸を生成する細菌の総称です。日本酒の醸造過程、特に生酛系酒母(き...
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一斗
一斗(いっと)は、日本の容量の単位で、主に日本酒やその他の液体の計量に使用されます。一斗は約18.03...
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白米の枯らし
白米の枯らしとは、精米された白米が醪の仕込みに使用されるまでの間、一定の期間放置される工程を指し...
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液化型アミラーゼ
液化型アミラーゼとは、主に澱粉を加水分解する酵素の一種で、特に澱粉をデキストリンのような比較的大...
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異種穀粒
異種穀粒とは、酒造用の玄米の中に混入している、米以外の穀粒を指します。具体的には、籾や麦などが該...
除酸とは、日本酒の製造過程において、清酒の酸度を減少させる技術やプロセスを指します。日本酒の酸度は、風味や味わいに大きな影響を与えるため、特に酸味が強すぎる場合には除酸を行うことがあります。一般的に、除酸は酵母の選定や醸造条件の調整などを通じて行われ、最終的には滑らかでバランスの取れた味わいの日本酒を生み出すことを目的としています。したがって、除酸は日本酒の品質向上に寄与する重要な要素となっています。
詳細を見る発酵とは、微生物が基質を分解し、エネルギーを得る過程のことを指します。日本酒の製造においては、主に酵母が糖をアルコールと二酸化炭素に変換することで、酒を醸造します。発酵は、呼吸と異なり、基質が完全に酸化されることはなく、その過程でアルコールや有機酸などの有用な物質が生成されるのが特徴です。これにより、酒独特の風味や香りが生まれ、風味豊かな日本酒ができあがります。発酵は、酒造りにおいて非常に重要な工程であり、温度や時間、酵母の種類などによってその結果が大きく変わります。
詳細を見る乳酸は、日本酒の醸造過程において非常に重要な役割を果たす有機酸です。特に、酒母(もと)の製造において、酵母の純粋かつ大量な培養を促進するために重要です。 酒母は、発酵の基盤となる部分で、ここでの乳酸の生成は特に重要です。生酛系(きもとけい)酒母では、自然界に存在する乳酸菌を取り込み、その働きによって乳酸が生成されます。一方で、速醸系(そくじょうけい)酒母では、あらかじめ醸造用の乳酸を添加することにより、短期間での酒母の立ち上げを実現します。 乳酸は、醪(もろみ)の初期段階で汚染の危険が高い時...
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