仕込タンク
しこみたんく仕込タンクとは、日本酒の製造過程で使用されるタンクのことで、主に醪(もろみ)の発酵に利用されます。このタンクは通常、ステンレス鋼や木材で作られ、その形状やサイズは製造する日本酒の種類や規模によって異なります。仕込タンクは、原料となる米、酵母、水、そして麹を混ぜて発酵させるための重要な役割を果たし、醪の温度や酸素供給、発酵環境を制御することが求められます。これによって、日本酒の風味や香りが決定されるため、仕込タンクの選定や管理は非常に重要です。
関連用語
-
空寸
空寸(くうすん)とは、醪(もろみ)や酒などの容器において、満杯の状態から実際に内在している液面ま...
-
押槽
押槽(おしぶね)は、日本酒の醪(もろみ)を圧搾して清酒と清酒粕に分離する重要な工程を指します。こ...
-
四段仕込み
四段仕込みとは、日本酒を醸造する際の特別な仕込方法の一つです。この手法は、主に甘口の日本酒を造る...
-
滓がらみ
滓がらみ(かすみ酒、滓酒)とは、タンクの底に沈殿した滓(おり)を取り込み、仕上げられた日本酒のこ...
-
薫酒
薫酒(くんしゅ)とは、特に香りが際立つ日本酒の一種であり、果物や花を思わせる華やかでフルーティー...
-
腐造乳酸菌
腐造乳酸菌は、醪(もろみ)中で活動し、乳酸を生成する特定の乳酸菌の一群を指します。この菌は、主に...
-
今津郷
今津郷は、兵庫県西宮市南東部に位置する日本酒の産地で、灘五郷の一つです。明和年間(1764年〜1772年...
-
ヤブタ
ヤブタとは、日本酒の製造過程において用いられる「ヤブタ式自動圧搾機」を指します。この機械は、上槽...
-
泡盛
泡盛は、沖縄県を中心とする琉球諸島特産の伝統的な蒸留酒です。主にタイから輸入された砕米を原料にし...
-
ペプチダーゼ
ペプチダーゼとは、ペプチドを分解してアミノ酸を生成する酵素の一種です。この酵素は、特に日本酒の製...
酵母とは、アルコール発酵に欠かせない単細胞の微生物であり、主に糖分を分解してアルコールと二酸化炭素に変える役割を果たします。日本酒の醸造においては、酵母の種類によって生まれる香りや味わいが大きく変わるため、目的に応じて様々な酵母が使い分けられます。例えば、吟醸酒では芳香成分を多く生成する特性を持つ酵母が使用されることが多いです。このように、酵母は日本酒の風味を左右する重要な要素であり、発酵力が強いことから、醸造やパン製造など多岐にわたって利用されています。酵母の選択が、最終的な製品の品質に大...
詳細を見る発酵とは、微生物が基質を分解し、エネルギーを得る過程のことを指します。日本酒の製造においては、主に酵母が糖をアルコールと二酸化炭素に変換することで、酒を醸造します。発酵は、呼吸と異なり、基質が完全に酸化されることはなく、その過程でアルコールや有機酸などの有用な物質が生成されるのが特徴です。これにより、酒独特の風味や香りが生まれ、風味豊かな日本酒ができあがります。発酵は、酒造りにおいて非常に重要な工程であり、温度や時間、酵母の種類などによってその結果が大きく変わります。
詳細を見る麹(こうじ)は、主に米や麦に対して麹菌(こうじきん)を繁殖させたもので、日本酒を始めとする発酵食品の製造に不可欠な役割を果たします。特に日本酒の醸造においては、蒸した米に黄麹菌を育成させた米麹が使用され、この中で生成される酵素が重要です。 麹の成分には、米の中に含まれるデンプンをブドウ糖に変換するためのアミラーゼなどの糖化酵素や、米の蛋白質をアミノ酸に分解するための酵素が含まれています。これにより、米から得られる糖やアミノ酸が酒母やもろみの発酵を助け、日本酒特有の風味や香りを生み出します。 ...
詳細を見る醪(もろみ)とは、日本酒の醸造過程における主発酵の状態を指す用語です。酒母(しゅぼ)、麹(こうじ)、蒸米(むしまい)、仕込み水を組み合わせてタンク内で発酵させたもので、酒造りの中心的な工程となります。具体的には、酒母に水、麹、蒸米を数回に分けて投入し、糖化と発酵を進めることで、清酒の基盤を形成します。 醪の発酵が進むと、アルコールと二酸化炭素が生成され、液体部分が酒(原酒)となり、固形物が酒粕として分離されます。醪は一般的には酒類となる前の段階であり、酒税法においては発酵を行った原料の状態を...
詳細を見る