上立ち香
うわだちか上立ち香(うわだちこう)とは、酒を口に近づけた際に感じる香りのことを指します。この香りは、清酒の特徴や風味を際立たせる重要な要素であり、一般的に「トップノート」とも呼ばれます。利猪口(ききちょこ)などの容器に注いでしばらく放置すると、揮発性の香り成分が空気中に拡散してしまうため、香りの感受性が変わります。このため、上立ち香は新鮮な状態で楽しむことが大切です。日本酒の各銘柄ごとに異なる上立ち香を感じ取ることで、その酒が持つ個性や特徴を深く理解することができます。
関連用語
-
吟醸酒
吟醸酒は、日本酒の特定名称酒の一つであり、原料として精米歩合60%以下の白米、米麹、水、さらに場合...
-
発酵
発酵とは、微生物が基質を分解し、エネルギーを得る過程のことを指します。日本酒の製造においては、主...
-
酢酸エチル臭
酢酸エチル臭は、日本酒に含まれるエステルの一種で、特有の果実香を持っています。本来は心地よい香り...
-
ホモ乳酸発酵
ホモ乳酸発酵とは、糖類が乳酸のみを生成する過程を指します。この発酵プロセスでは、グルコース(ブド...
-
9号酵母
9号酵母は、日本酒の醸造に使われる酵母の一つで、聞きなれた名称として「協会9号」とも呼ばれています...
-
圧搾機
圧搾機とは、日本酒の製造過程において、醪(もろみ)を圧搾して清酒を取り出すための機械です。一般的...
-
食糧管理法
食糧管理法とは、主に米の生産と流通を管理するために制定された法律で、米の需給調整や必要量の確保を...
-
替え水
替え水(かえみず)とは、白米を浸漬する際に水を入れ替えることを指します。このプロセスは「漬替え」...
-
坊主
「坊主(ぼうず)」とは、日本酒の醪(もろみ)において発酵が進んだ際の泡の状態の一つで、醪の表面に...
-
酵母
酵母とは、アルコール発酵に欠かせない単細胞の微生物であり、主に糖分を分解してアルコールと二酸化炭...
利猪口(りちょく)は、清酒の試飲(きき酒)に使用される特別な容器です。一般的には、白磁製で底に藍色の蛇の目模様が施されています。この模様は視覚的なアクセントとしてだけでなく、酒の香りや色合いを楽しむのに役立ちます。容量は通常200ml程度が多く、試験の際は酒をおよそ8分目まで注ぎます。利猪口は、美味しく清酒を味わうための重要な道具であり、酒の風味や特性を引き出すための理想的な器です。
詳細を見る清酒(せいしゅ)は、日本酒を指し、米と水を主成分として発酵させて作られる酒類です。醪(もろみ)を漉すことによって、澄んだ酒に仕上げられる点から「清酒」という名称が生まれました。また、清酒は特に醸造アルコールを添加せず、純粋に米の成分から生成されたものを指す場合が多いです。飲み方や提供方法も多様で、和食との相性が良く、冷やしても、温めても楽しむことができます。最も代表的な日本の伝統的な酒であり、国内外で高く評価されています。
詳細を見る