兵庫県特A地区
ひょうごけんとくAちく兵庫県特A地区は、日本酒の原料となる酒造好適米の中でも、特に優良な山田錦の生産地を指します。この特A区分は、精米や栽培に関する厳しい基準を満たした地区に設定されています。山田錦は長茎で倒伏しやすく、栽培には高度な技術が求められます。また、この米は晩生品種であるため、気候や自然災害の影響を受けにくい環境が必要です。特に昼夜の気温差が大きく、粘土質の土壌など適した立地条件が整った地区が理想とされます。具体的には、兵庫県の三木市吉川町、加東市旧東条町、及び加東市旧社町がこの特A地区に指定されており、ここで育まれた山田錦は、高品質な日本酒の製造に寄与しています。
関連用語
-
吟醸酒
吟醸酒は、日本酒の特定名称酒の一つであり、原料として精米歩合60%以下の白米、米麹、水、さらに場合...
-
山田錦
山田錦は、日本酒の製造において最も重要な酒造好適米の一つです。兵庫県の農業試験場で1936年に命名さ...
-
精米歩合
精米歩合(せいまいぶあい)とは、玄米を精米した際に残る白米の割合をパーセントで示す指標です。具体...
-
上燗
上燗(うわかん)は、日本酒の温め方の一つで、燗酒の温度の中で特に高い温度帯を指します。一般的には...
-
酒米
「酒米」とは、日本酒の製造に使用される米を指します。この中には、「酒造好適米」と呼ばれる特に日本...
-
酒母省略仕込み
酒母省略仕込みとは、通常の酒母の代わりに培養された酵母を用いて日本酒を仕込む方法のことです。一般...
-
紅麹
紅麹(こうき)は、紅色の色素を生産する紅麹カビ(モナスカス)を使用して作られる麹の一種です。この...
-
浮遊物質量
**浮遊物質量(SS)** 浮遊物質量とは、水中に浮いている固形物の量を指し、主に水の清浄度や汚染度を...
-
パーセント
「パーセント」とは、ある物質の含有量や成分の割合を示す単位です。日本酒においては、特にアルコール...
-
表面濾過
表面濾過とは、液体に含まれる懸濁物を濾材を用いてろ過する方法の一つです。濾材の表面に懸濁物が堆積...
酒造好適米(しゅぞうこうてきまい)とは、清酒醸造に特に適した特性を持つ米のことを指します。一般的に大粒で、心白(しんぱく)が多く含まれ、柔らかい軟質米です。そのため、米は蒸す際や麹を作る際に優れた性能を発揮します。 酒造好適米は、一般の食用米と比べ、タンパク質や脂質が少なく、吸水性が高いのが特徴です。このため、糖化されやすく、酒母や醪(もろみ)での酵素作用を受けやすくなります。 日本国内では、酒造好適米は農産物検査法に基づいて特別な規格が設けられています。代表的な品種には、「山田錦」(やまだ...
詳細を見る山田錦は、日本酒の製造において最も重要な酒造好適米の一つです。兵庫県の農業試験場で1936年に命名され、その後、日本を代表する酒米として認知されています。山田錦は、主に酒造りに適した特性を持っており、高精白が可能な心白を持っています。この特性により、吟醸酒や大吟醸酒の製造に特に重宝されています。 その栽培は非常に難易度が高く、倒伏しやすい性質や低い耐病性が課題とされますが、特に兵庫県三木市や加東市にある特A地区で生産された山田錦は、その品質が最上級とされています。心白が小さく、たんぱく質の含有が少...
詳細を見る精米とは、玄米の表面を削り、一部の成分を取り除くプロセスを指します。この作業は、日本酒の醸造において非常に重要です。米の表面には、酒に対して悪影響を与える蛋白質や脂質、灰分、さらにはビタミン類などが多く含まれています。これらを取り除くことで、清酒の品質や風味を向上させます。精米は「米をみがく」とも表現され、精米歩合が低くなるほど米が白くキャラクターが際立っていきます。例えば、精米歩合が50%であれば、玄米の50%を削った状態を意味しており、一般的に精米歩合が低いほど高品質な日本酒が醸造されるとされ...
詳細を見る