火
ひ火(ひ)は、日本酒の製造過程において非常に重要な要素です。具体的には、「火落ち(ひおち)」という現象が関連しています。火落ちは、発酵中の醪(もろみ)において、温度の変化や酵母の活動が活発になることで発生する状況を指します。この状態が続くと、酵母が過剰に活動し、醸造がうまく進まなくなる可能性があります。火落ちを防ぐためには、温度管理や適切な発酵環境を維持することが重要です。火は日本酒の品質に影響を与えるため、製造者にとって大切なポイントとなります。
関連用語
-
火入れ
火入れとは、日本酒の製造過程において、上槽(しぼり)後の清酒を60℃から65℃程度に加熱し、殺菌と酵素...
-
酵母
酵母とは、アルコール発酵に欠かせない単細胞の微生物であり、主に糖分を分解してアルコールと二酸化炭...
-
焼酎
焼酎とは、日本の伝統的な蒸留酒であり、主に二つのカテゴリーに分類されます。甲類焼酎は連続式蒸留機...
-
蒸し
蒸しとは、日本酒の醸造過程において、酒米を加熱処理する工程のことを指します。この工程では、甑(こ...
-
水素イオン濃度
水素イオン濃度(pH)は、溶液の酸性やアルカリ性の程度を示す指標です。pHは0から14までの数値で表され...
-
蛋白質
蛋白質は、動植物の体を構成する重要な成分であり、生命活動に欠かせない高分子化合物です。日本酒の原...
-
醸造アルコール
醸造アルコールとは、日本酒の製造において使用されるアルコールの一種で、米やサツマイモ、トウモロコ...
-
酒槽
酒槽(ふね)は、日本酒の製造過程で用いられる器具で、主に酒を上槽する際に使用されます。酒槽は木製...
-
魚崎郷
魚崎郷(うおざきごう)は、日本酒の産地として知られる灘五郷の一つで、上灘目の最も東に位置していま...
-
中糠
中糠(ちゅうぬか)は、玄米の精米過程において、精米歩合が約85%までの段階で得られる糠のことを指しま...
火落ち(ひおち)とは、日本酒の製造過程において、火落菌(ひおちきん)が増殖することで発生する現象を指します。これにより、酒が白濁したり、酸味が増加したり、特有の火落ち臭が生じることがあります。火落ち臭は主にジアセチルや揮発酸に起因し、妊娠初期のつわりを連想させる香りとされます。火落ちが発生すると日本酒の風味が劣化し、品質が低下するため、醸造過程での衛生管理が重要になります。
詳細を見る酵母とは、アルコール発酵に欠かせない単細胞の微生物であり、主に糖分を分解してアルコールと二酸化炭素に変える役割を果たします。日本酒の醸造においては、酵母の種類によって生まれる香りや味わいが大きく変わるため、目的に応じて様々な酵母が使い分けられます。例えば、吟醸酒では芳香成分を多く生成する特性を持つ酵母が使用されることが多いです。このように、酵母は日本酒の風味を左右する重要な要素であり、発酵力が強いことから、醸造やパン製造など多岐にわたって利用されています。酵母の選択が、最終的な製品の品質に大...
詳細を見る発酵とは、微生物が基質を分解し、エネルギーを得る過程のことを指します。日本酒の製造においては、主に酵母が糖をアルコールと二酸化炭素に変換することで、酒を醸造します。発酵は、呼吸と異なり、基質が完全に酸化されることはなく、その過程でアルコールや有機酸などの有用な物質が生成されるのが特徴です。これにより、酒独特の風味や香りが生まれ、風味豊かな日本酒ができあがります。発酵は、酒造りにおいて非常に重要な工程であり、温度や時間、酵母の種類などによってその結果が大きく変わります。
詳細を見る醪(もろみ)とは、日本酒の醸造過程における主発酵の状態を指す用語です。酒母(しゅぼ)、麹(こうじ)、蒸米(むしまい)、仕込み水を組み合わせてタンク内で発酵させたもので、酒造りの中心的な工程となります。具体的には、酒母に水、麹、蒸米を数回に分けて投入し、糖化と発酵を進めることで、清酒の基盤を形成します。 醪の発酵が進むと、アルコールと二酸化炭素が生成され、液体部分が酒(原酒)となり、固形物が酒粕として分離されます。醪は一般的には酒類となる前の段階であり、酒税法においては発酵を行った原料の状態を...
詳細を見る