乾湿差
かんしつさ乾湿差とは、乾球温度計と湿球温度計の示す温度の差を指し、主に温湿度の管理に用いられます。乾球温度計は通常の温度を示し、湿球温度計は球部分を湿った状態にした場合の温度を示します。この乾湿差を利用することで、麹室や醸造場の湿度を効果的に管理できます。乾湿差によって求められる相対湿度は、温度と湿度の関係を理解しやすくするため、醸造に適した環境を維持するための重要な指標となります。これにより、品質の良い日本酒を製造するための条件を整えることが可能です。
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詳細を見る麹室(こうじむろ)とは、麹を製造するための専用の部屋で、特に日本酒の醸造において重要な役割を果たします。この部屋は、麹菌の生育に最適な温度と湿度を維持するために設計されています。一般的に、麹室には主に杉板が使用されており、保温性が高く、結露が起きにくい構造になっています。 麹室には通常、二つの区画(グループ)があり、それぞれ30℃から45℃程度の温度を安定的に保てるように管理されています。また、乾湿度の調整が容易であるため、麹菌の繁殖を促進し、質の高い麹を作る環境が整っています。加えて、室内には温...
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