短時間浸漬
たんじかんしんせき短時間浸漬とは、日本酒製造において米が水を吸収する時間を短くする技術です。この方法は、特に吟醸酒の製造において重要で、白米が過剰に吸水するのを防ぐことで、米の風味や香りを最大限に引き出すことができます。短時間の浸漬により、米粒の表面は水分を吸い込みながらも、内部のデンプンが過度に水分を含むことを防ぎ、発酵時に良い香りが生まれるのを助けます。この手法は、繊細で華やかな風味を持つ日本酒を生み出すために欠かせない工程となっています。
関連用語
-
麹
麹(こうじ)は、主に米や麦に対して麹菌(こうじきん)を繁殖させたもので、日本酒を始めとする発酵食...
-
精米
精米とは、玄米の表面を削り、一部の成分を取り除くプロセスを指します。この作業は、日本酒の醸造にお...
-
発酵
発酵とは、微生物が基質を分解し、エネルギーを得る過程のことを指します。日本酒の製造においては、主...
-
醪
醪(もろみ)とは、日本酒の醸造過程における主発酵の状態を指す用語です。酒母(しゅぼ)、麹(こうじ...
-
切りばな
単語:切りばな 切りばなとは、貯蔵タンクの呑穴から出てくる清酒の香りを指します。この香りは、呑切...
-
新酒
新酒とは、その年の酒造年度内(7月1日から翌年の6月30日まで)に製造され、出荷された日本酒のことを指...
-
イオン交換樹脂
イオン交換樹脂とは、特定のイオンを選択的に吸着・放出する能力を持つ合成樹脂のことを指します。主に...
-
呑穴
呑穴(のみあな)とは、日本酒の製造過程において重要な役割を果たす酒造タンクの取り出し口です。タン...
-
規定濃度
単語:規定濃度 規定濃度とは、特定の化学物質の濃度を示す基準の一つで、通常は1リットルの溶液中に含...
-
添桶
添桶(そえおけ)は、日本酒の製造過程において添仕込みに使用される専用の容器です。添仕込みとは、発...
吟醸酒は、日本酒の特定名称酒の一つであり、原料として精米歩合60%以下の白米、米麹、水、さらに場合によっては醸造アルコールを使用します。吟醸酒は、その製造過程において低温でじっくりと発酵させる「吟醸造り」技法が用いられ、これにより華やかでフルーティーな香りと、すっきりとした淡麗な味わいが特徴となります。 具体的には、精米歩合が60%以下である白米を使用し、香味や色合いが良好な清酒として仕上げられます。醸造アルコールは原料白米の重量の10%を超えない範囲で使用されます。吟醸酒には、純米吟醸酒や大吟醸...
詳細を見る白米とは、玄米から精米され、胚芽や米の表面が削除された米のことを指します。精米の過程で外皮や殻が取り除かれ、主に澱粉部分が残るため、白くて光沢のある状態となります。白米は日本酒の醸造において非常に重要で、精米歩合によって酒の風味や香りに影響を与えるため、特に品質の高い日本酒には厳選された白米が使用されます。一般的には、精米の度合い(粉砕の割合)が低いほど、良質で洗練された酒を生み出す傾向があります。
詳細を見る発酵とは、微生物が基質を分解し、エネルギーを得る過程のことを指します。日本酒の製造においては、主に酵母が糖をアルコールと二酸化炭素に変換することで、酒を醸造します。発酵は、呼吸と異なり、基質が完全に酸化されることはなく、その過程でアルコールや有機酸などの有用な物質が生成されるのが特徴です。これにより、酒独特の風味や香りが生まれ、風味豊かな日本酒ができあがります。発酵は、酒造りにおいて非常に重要な工程であり、温度や時間、酵母の種類などによってその結果が大きく変わります。
詳細を見る浸漬とは、日本酒の醸造工程における重要なステップで、洗浄された原料米を蒸す前に仕込み水に浸す作業を指します。このプロセスでは、白米の表面についている糠を水で洗い流し、米が必要とする水分を適切に吸収させます。吸水の時間は、使用する米の品種や年ごとの作柄、米の成分や硬さ、精米の度合いによって変わります。一般的には数分から数時間の間で、米が理想的な水分を含む状態を作り出します。その後、水切りをして次の日の蒸米に備えるのが目的です。浸漬は日本酒の風味や品質に直結するため、非常に重要な作業です。
詳細を見る