櫂棒
かいぼう
櫂棒(かいぼう)とは、日本酒の醸造過程において、酒母や醪(もろみ)の物料を攪拌するために使用される木製の道具です。一般的には木材が使われますが、一部には竹が用いられることもあります。櫂棒の中でも特に多く用いられるのが蕪櫂(かぶらがい)で、これは竹棒や木製の棒の先に木製の板が取り付けられた形状をしています。長さに応じて大櫂(おおがい)約2.3m、三尺櫂(さんじゃくがい)約1.8m、もと櫂(もとがい)約1.5mなど、さまざまな種類があります。
さらに、先端が扁平でヘラ状になったへら櫂も存在し、特に生もと系の酒母の育成操作に役立てられます。櫂棒は、醸造過程において酵母の活性を促進し、発酵を均一にする重要な役割を果たしています。日本酒作りにおいては、櫂棒の形状や材質が、酒の品質に与える影響が大きいため、熟練した醸造家の技術が求められます。
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詳細を見る発酵とは、微生物が基質を分解し、エネルギーを得る過程のことを指します。日本酒の製造においては、主に酵母が糖をアルコールと二酸化炭素に変換することで、酒を醸造します。発酵は、呼吸と異なり、基質が完全に酸化されることはなく、その過程でアルコールや有機酸などの有用な物質が生成されるのが特徴です。これにより、酒独特の風味や香りが生まれ、風味豊かな日本酒ができあがります。発酵は、酒造りにおいて非常に重要な工程であり、温度や時間、酵母の種類などによってその結果が大きく変わります。
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