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冷やおろし

ひやおろし

冷やおろしとは、春先に製造された日本酒を火入れ後、一夏の間熟成させてから、外気温と同じ温度になった9月頃に火入れせずに出荷される日本酒のことを指します。名前の由来は「冷やす」(生酒の意味)と「卸す」(出荷する)にあります。このように熟成された日本酒は、まろやかで深い香味が特徴で、秋の風物詩として親しまれています。

かつては多くの日本酒がこのように半年間熟成され、秋口に出荷されるのが一般的でした。現代においては、冷やおろしは主に9月後半から10月にかけて季節限定商品として販売されています。また、冷やおろしは「秋あがり」とも称されることがあります。熟成による香味の変化を楽しむことができるため、秋の季節に特に人気のある日本酒の一つです。

関連用語

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ひやおろしとは、冬場に造られた清酒を春から夏を経て貯蔵熟成し、秋口に出荷される特別な酒のことです...

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熟成

熟成とは、日本酒が一定期間貯蔵される過程を指します。この過程では、火入れを施した清酒をタンクや瓶...

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スッポン仕込とは、日本酒の醪(もろみ)を仕込む際の手法の一つで、主に添仕込みの際に用いられます。...

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一石(いっせき)とは、日本酒の計量単位の一つで、約180リットルに相当します。この単位は、昔から日本...

火入れ

火入れとは、日本酒の製造過程において、上槽(しぼり)後の清酒を60℃から65℃程度に加熱し、殺菌と酵素...

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割水とは、日本酒の製造過程において、熟成された原酒に水を加える作業を指します。この作業は、主にア...

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α-澱粉は、デンプンの一種であり、主に米や穀物に含まれています。この成分は、糖化過程で酵素によって...

「秋あがり」とは、冬に造られた日本酒が春や夏を経て貯蔵熟成され、秋に出荷される際の酒質の向上を表現する用語です。この時期に出荷される日本酒は、特にまろやかで深い香味を持ち、飲みごたえが増すのが特徴です。一般的に、春先に醸造された酒を一夏寝かせることで、夏の高温や湿度による劣化を防ぎ、秋の気温に合わせて酒が整えられます。結果、酒自体が成熟し、より美味しさを増すのです。 「秋あがり」はまた、「ひやおろし」とも呼ばれ、これは「冷や(生のまま)」と「卸す(出荷する)」が語源になっています。これにより...

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火入れとは、日本酒の製造過程において、上槽(しぼり)後の清酒を60℃から65℃程度に加熱し、殺菌と酵素の働きを停止させる処理です。このプロセスは、日本酒の品質を保つために重要で、貯蔵中の品質劣化を防ぎます。 火入れは、清酒におけるパストゥリゼーションの一環であり、殺菌に加えて香味の調整や酒質の安定化にも寄与します。特に、火入れを行わない日本酒は「生酒」と呼ばれ、火入れされたものと比べて味わいが異なることがあります。このため、火入れは日本酒の保存性と風味を維持するために欠かせない重要な工程です。日本...

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生酒とは、搾りたての日本酒であり、出荷までに一切の加熱処理(火入れ)を行っていない清酒のことを指します。そのため、フレッシュな味わいや香りが特徴的で、醪(もろみ)を搾った直後の状態を楽しむことができます。生酒は、特に冷蔵保存が必要で、適切な温度で保管しないと風味が損なわれる恐れがあります。また、炭酸を含む場合もあることから、さまざまな飲み方が楽しめるのも魅力の一つです。そのフレッシュさゆえに、コクのある酒や熟成した酒とは異なり、軽快で爽やかな味わいが感じられるでしょう。

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熟成とは、日本酒が一定期間貯蔵される過程を指します。この過程では、火入れを施した清酒をタンクや瓶に貯蔵し、時間をかけて風味や香りが変化していきます。新酒特有の香りが和らぎ、飲みやすいまろやかな味わいに変わることが特徴です。熟成により、酒の中に含まれる成分が相互に作用し、より深みのあるコクや複雑な旨味を生み出します。熟成は日本酒の魅力を引き出す重要な工程であり、適切な環境下で行われることで、酒質が向上します。

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