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山廃酛

やまはいもと

山廃(やまはいもと)は、日本酒の製造過程で独特の方法を用いた酒母(しゅぼ)の造り方を指します。従来の造りでは、山卸し(やまおろし)と呼ばれる工程が重要ですが、山廃ではこの工程を省略し、自然な乳酸菌を取り入れることで独特の風味を生み出します。この方法では、山廃酒母を作る際に、櫂入れ(かいいれ)または汲み掛け(くみかけ)という作業が行われ、汲み掛け円筒を用いて酒母に液体を詳しく掛ける技術が特徴です。これにより、自然な発酵を促し、複雑な味わいと香りを持つ日本酒が出来上がります。山廃は、その独特の風味から飲む人々に深い印象を与えるお酒の一つです。

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生囲い

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酒造好適米

酒造好適米(しゅぞうこうてきまい)とは、清酒醸造に特に適した特性を持つ米のことを指します。一般的...

櫂入れとは、酒母や醪(もろみ)のタンク内で、木製の棒の先に板を取り付けた櫂(かい)を使用して、物料を撹拌する作業を指します。この作業は、酒造りにおいて非常に重要であり、水、麹、蒸米などの成分が均一に混ざり合うことで、発酵をスムーズに進行させる役割があります。適切なタイミングで櫂入れを行うことにより、酒の風味や香りを向上させることができます。また、櫂入れは職人の技術が反映される部分でもあり、経験豊かな蔵人が行うことで、質の高い日本酒が生まれます。

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山卸し(やまおろし)は、日本酒の生酛(きもと)造りの重要な工程の一つで、発酵が進んだ蒸米を扱う作業を指します。この工程では、半切り桶に盛り上がった蒸米を蕪櫂(かぶらがい)を使ってつぶし、香りや風味をより引き立てる役割を果たします。山卸しは、発酵に必要な酵母などの物質を均一に混ぜるために行われ、最終的な酒質に大きな影響を与えるプロセスとなります。生もとの育成過程において、特に重要な作業とされています。

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乳酸菌とは、炭水化物を分解して乳酸を生成する細菌の総称です。日本酒の醸造過程、特に生酛系酒母(きもとけいしゅぼ)を作る際に重要な役割を果たします。生酛は、自然の環境下で乳酸菌を培養することで、酒母を酸性の状態に保ち、雑菌の繁殖を防ぎます。これにより、酵母がしっかりと育ちやすい環境が整います。ただし、乳酸菌の中には、酒を劣化させる「火落ち菌」と呼ばれる悪玉菌も存在します。このため、酒造りの最終段階で火入れ(加熱処理)を行い、これらの雑菌を殺菌することが重要です。このように、乳酸菌は日本酒の品質...

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酒母(さかも)は、日本酒を醸造する際に使用される重要な材料で、優れた酵母を大量に培養したものを指します。これは、醪(もろみ)を仕込む前の段階で作られ、醸造の品質や発酵の安定性を確保するために極めて重要です。酒母には、速醸系酒母と生酛系酒母の2種類があります。速醸系酒母は、短期間で酵母を培養できるため、醸造工程が比較的スピーディに進むのが特徴です。一方、生酛系酒母は、自然な酵母の活動を利用して時間をかけて培養され、より複雑で深みのある風味をもたらすことができます。酒母の選び方や培養方法は、最終的...

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発酵とは、微生物が基質を分解し、エネルギーを得る過程のことを指します。日本酒の製造においては、主に酵母が糖をアルコールと二酸化炭素に変換することで、酒を醸造します。発酵は、呼吸と異なり、基質が完全に酸化されることはなく、その過程でアルコールや有機酸などの有用な物質が生成されるのが特徴です。これにより、酒独特の風味や香りが生まれ、風味豊かな日本酒ができあがります。発酵は、酒造りにおいて非常に重要な工程であり、温度や時間、酵母の種類などによってその結果が大きく変わります。

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山廃(やまはい)は、日本酒の製造における酒母(しゅぼ)の製法の一つで、特に「山卸し」と呼ばれる工程を省略したものです。通常、酒母を作る際には、蒸した米を櫂でつぶす「もとすり」という作業が行われますが、山廃ではこの工程を廃止(けいはつ)しています。山廃の製法は、自然の酵母を多く取り入れ、糖化や発酵の過程を様々な酵母の働きに委ねるため、独特の深い味わいが生まれます。 この製法による日本酒は、通常の醸造過程よりも複雑で重厚な風味が特徴で、熟成においても個性的な香りを引き出します。山廃の日本酒は、特...

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酛(もと)とは、日本酒の造りにおいて非常に重要な要素であり、醪(もろみ)を仕込む前に優れた酵母を大量に培養したものを指します。酛は酒母とも呼ばれ、この工程を酛造りまたは酒母造りといいます。酛の作り方にはさまざまな手法があり、主に速醸酛と生酛に大別されます。 速醸酛は、乳酸を添加することで酵母を育てる手法で、短期間で酒造りを行うことができるため、効率的な醸造が可能です。一方、生酛は、自然に存在する乳酸菌を利用する方法で、伝統的な技術が用いられます。また、山廃酛や菩提酛など、さらに多様な手法もあ...

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