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澱粉

でんぷん

粉(でんぷん)とは、植物が光合成によって生成する高分子化合物の一種で、主に多数のブドウ糖分子が結合して構成されています。粉はアミロースアミロペクチンという二つの成分から成り立っており、これはそれぞれ直鎖状と枝分かれ構造を持っています。日本酒の製造過程において、米に含まれる粉は糖化亵素の働きによりブドウ糖に分解され、これが発酵の重要な基盤となります。粉の分解と発酵のプロセスは、日本酒の風味や香りを生み出す鍵となっています。

関連用語

アルコール

アルコールは、有機化合物の一種で、分子中に水酸基(-OH)を含むことが特徴です。一般的に、1つの水酸...

酵母

酵母とは、アルコール発酵に欠かせない単細胞の微生物であり、主に糖分を分解してアルコールと二酸化炭...

仕込み

仕込みとは、日本酒の醸造過程における重要な工程で、原材料である麹、蒸米、水を混ぜ合わせて、酛(酒...

酒米

「酒米」とは、日本酒の製造に使用される米を指します。この中には、「酒造好適米」と呼ばれる特に日本...

清酒

清酒(せいしゅ)は、日本酒を指し、米と水を主成分として発酵させて作られる酒類です。醪(もろみ)を...

精米

精米とは、玄米の表面を削り、一部の成分を取り除くプロセスを指します。この作業は、日本酒の醸造にお...

糖化

糖化とは、日本酒の製造過程において、米に含まれるでんぷん質を糖に変換する重要なプロセスです。米自...

純米吟醸酒

純米吟醸酒は、精米歩合が60%以下の白米と米麹、水のみを原料とし、吟醸造りと呼ばれる特別な製法で醸造...

軟質米

軟質米(なんしつまい)とは、米の中でも特にデンプンが柔らかく、酵素による分解が進みやすい特徴を持...

日本酒度

日本酒度(にほんしゅど)は、日本酒の甘辛を示す指標であり、主に酒の比重によって求められます。この...

アミロペクチンは、グルコースが枝分かれした構造を持つ高分子化合物で、主に植物の澱粉に含まれています。澱粉はアミロペクチンとアミロースという二つの成分から構成されており、日本酒製造において重要な役割を果たします。特に、粳米(うるちまい)では澱粉の約80%がアミロペクチンであり、糯米(もちまい)では澱粉の全てがアミロペクチンとなります。アミロペクチンの多い米は、糖化が進みやすく、日本酒の醗酵過程において重要な要素とされています。これにより、酒の甘みやテクスチャーに影響を与え、風味のバランスを整える...

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アミロースは、グルコースが直鎖状に結合した高分子化合物であり、澱粉の主要成分の一つです。日本の粳米(うるちまい)の澱粉には約20%前後がアミロースで含まれています。アミロースは水に溶けにくく、糊化温度が比較的高い特徴があり、酒造りにおいては、米のアミロース含量が酒の質や風味に影響を与えます。アミロペクチンと併せて澱粉の構成成分として重要で、特に日本酒の醸造においてはその比率が酒のテクスチャや口当たりに大きく関わっています。

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糖化とは、日本酒の製造過程において、米に含まれるでんぷん質を糖に変換する重要なプロセスです。米自体は糖分を含んでいないため、酵母がアルコール発酵を行うためには、まずでんぷんを糖に変える必要があります。この変化は、麹カビが生成する酵素の働きによって実現されます。具体的には、麹の中に含まれるアミラーゼやグルコアミラーゼなどの酵素が、でんぷんをブドウ糖に分解することで、酵母が利用できる形に変えられます。糖化のプロセスは、良質な日本酒を造るために欠かせないステップであり、発酵の効率にも大きな影響を与...

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発酵とは、微生物が基質を分解し、エネルギーを得る過程のことを指します。日本酒の製造においては、主に酵母が糖をアルコールと二酸化炭素に変換することで、酒を醸造します。発酵は、呼吸と異なり、基質が完全に酸化されることはなく、その過程でアルコールや有機酸などの有用な物質が生成されるのが特徴です。これにより、酒独特の風味や香りが生まれ、風味豊かな日本酒ができあがります。発酵は、酒造りにおいて非常に重要な工程であり、温度や時間、酵母の種類などによってその結果が大きく変わります。

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分子とは、物質の化学的性質を持つ最小単位を指します。分子は原子が結合して形成されており、その構成や種類によって特定の性質を示します。分子式は、特定の分子がどのような種類の原子とそれぞれの原子が何個含まれているかを表現したものです。日本酒においても、醸造や風味に影響を与える成分は分子の形で存在し、その構造が酒の特性を決定する重要な要素となります。

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澱(おり)とは、上槽されたばかりの清酒が数日間静置されることで、瓶やタンクの底に沈殿する白色の混濁物質を指します。この沈殿物は主に酵母やその他の微細な粒子から成り立っており、日本酒の製造過程において自然に生成されます。澱があることで酒が白濁している状態となり、これを取り除くことで清酒は透明・純粋な姿に仕上げられます。一部の日本酒では、澱を残したまま瓶詰めすることもあり、これによって独特の風味や口当たりを楽しむことができます。

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