突き破精
つきはぜ
**突き破精(つきはばせい)**
突き破精は、麹菌が蒸米に繁殖している特定の状態を指します。この状態では、麹菌の菌糸が米の表面にはあまり見えず、内部へ深入りしていることが特徴です。具体的には、米粒の内部にしっかりと菌糸が入り込んでおり、これは特に吟醸酒や淡麗な酒質に向いているとされます。
この現象は、麹の品質を評価する際に重要な指標であり、突き破精麹(つきはばせいこうじ)とも称される良い麹の状態です。突き破精には「破精廻り」と「破精込み」という概念があり、破精廻りは麹粒の表面に広がる菌糸のこと、破精込みはその内部まで菌糸が入り込んでいることを意味します。特に吟醸酒の醸造には、この突き破精の麹が理想的とされており、八海醸造を含む多くの酒蔵では、すべての酒にこのタイプの麹を使用することが心掛けられています。
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破精込み(はせいこみ)とは、日本酒の製造過程において、麹菌が蒸米の内部に深く浸透し、菌糸が米の澱粉を分解して糖分を生成している状態を指します。このプロセスは、日本酒の発酵において重要な役割を果たします。麹菌によって作り出された酵素は、米のデンプンを糖に変え、その後、酵母がその糖をアルコールと二酸化炭素に変えることで、お酒が出来上がります。破精込みは、麹の品質や酒の風味に大きな影響を与えるため、注意深い管理が求められます。
詳細を見る破精廻り(はせいまわり)とは、発酵過程において、麹粒の表面に破精(はせい)が広がり、麹が活性化されている状態を指します。破精は、麹が淹れられる温度や湿度の変化、または酵素の働きによって生じます。この状態になると、米のデンプンが糖分に変わり、日本酒の風味や香りに重要な役割を果たす糖化が進みます。破精廻りは、酒造りにおける非常に重要な工程であり、麹の品質が酒の最終的な味わいに大きく影響を与えます。
詳細を見る吟醸酒は、日本酒の特定名称酒の一つであり、原料として精米歩合60%以下の白米、米麹、水、さらに場合によっては醸造アルコールを使用します。吟醸酒は、その製造過程において低温でじっくりと発酵させる「吟醸造り」技法が用いられ、これにより華やかでフルーティーな香りと、すっきりとした淡麗な味わいが特徴となります。 具体的には、精米歩合が60%以下である白米を使用し、香味や色合いが良好な清酒として仕上げられます。醸造アルコールは原料白米の重量の10%を超えない範囲で使用されます。吟醸酒には、純米吟醸酒や大吟醸...
詳細を見る麹菌(こうじきん)は、主に日本の伝統的な発酵食品や酒類の製造に使用される糸状菌の一種で、特に麹カビ属に属します。麹菌は、米を蒸して作った蒸米に付着させることで発酵を促進し、米のデンプンを糖化する重要な役割を果たします。このプロセスは、日本酒、味噌、醤油、みりんなどの醸造において不可欠です。 最も一般的に使用される麹菌は「アスペルギルス・オリゼー」で、これは清酒や味噌、しょう油、みりんなどの製造に幅広く利用されます。麹菌が生成する酵素は、米のデンプンをブドウ糖に変化させることで、発酵過程を助け...
詳細を見る蒸米とは、麹づくりや酒母、醪(もろみ)造りに用いるために、特別に蒸したお米のことを指します。蒸米は、まず白米を洗浄し、水に浸漬させてから蒸し上げます。このプロセスにより、米は柔らかくなり、酵母や麹菌が働きやすい状態になります。蒸米は、日本酒の醸造において非常に重要な素材であり、酒の風味や香りに大きな影響を与える役割を果たします。
詳細を見る破精(はせい)とは、麹米の表面に見える麹菌の菌糸によって形成される白い斑点のことを指します。これは麹を作る過程で発生し、麹米の表面に白い綿のような状態で現れます。破精には、表面の状態に応じて「突き破精型」と「総破精型」の2種類があります。突き破精型は表面の見た目がそれほど目立たないが、内部まで菌糸が浸透しているものを指し、総破精型は表面と内部の両方に菌糸が広がっている場合です。破精は、酒の発酵過程において重要な要素であり、風味や香りに影響を与えるため、その状態は日本酒の製造において注意深く管理...
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