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灘の宮水

なだのみやみず

灘の宮水とは、兵庫県神戸市および西宮市に広がる灘地区で採取される地下水のことを指します。この水は六甲山を源とし、河川の伏流水として流れるため、非常に清らかです。灘の宮水はリンやマグネシウムを豊富に含んでおり、鉄分が極めて少ないため、日本酒造りには理想的な水とされています。また、花崗岩質の地層による自然な濾過作用により、不純物がほとんど除去され、澄んだ水質が保たれています。さらに、海に近い場所に位置しているため、適度なカリウムも含まれています。これらの特性により、灘の宮水で作られる日本酒は一般的に辛口で、力強い味わいが特徴です。このことから「灘の男酒」と呼ばれることもあります。

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マグネシウムは、日本酒の仕込み水に含まれる重要なミネラルの一つです。これは、麹菌や酵母の生育に欠かせない成分であり、発酵過程の円滑な進行を助けます。また、マグネシウムは日本酒の味わいにも影響を与え、特に旨味やコクを引き出す役割を果たします。適切なマグネシウムの含有量は、酒米の成分とともに、蔵元が目指す酒質に大きく関与するため、仕込み水の成分管理は非常に重要です。

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カリウムは、日本酒の製造過程において重要な役割を果たす成分の一つで、特に仕込み水に含まれています。元素記号はKで表され、麹菌や酵母の発育を助ける効果があります。そのため、カリウムは日本酒の品質向上に寄与します。しかし、カリウムが過剰になると、製麹や醪の過程で温度が急激に上昇し、管理が難しくなる可能性があります。このため、適切なカリウムの含有量を維持することが、日本酒の安定した醸造にとって非常に重要です。

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辛口とは、日本酒の味わいの一つで、一般的に甘さが少なく、すっきりとした飲み口を持つことを指します。この表現は、ワインの「ドライ」に近い場合が多いです。辛口の日本酒は、通常、日本酒度がプラス(+)の数字で示され、数字が大きいほど辛口の印象が強くなります。 辛口の日本酒は、酸味やアルコール度数、香りの要素が絡み合い、個々の飲む人によって感じ方が異なることがあります。甘口と対照的に、辛口の酒は糖分が少なく、すっきりとした後味が特徴とされることが多く、和食やおつまみとの相性も良いとされています。

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男酒は、仕込み水に硬水を使用して醪(もろみ)の発酵を促進させた、日本酒の一つです。この特徴により、男酒は酸味がやや強く、辛口の風味を持つ傾向があります。主に灘地区で生産される日本酒で、その力強い味わいが多くの人々に人気です。男酒に対して、仕込み水に軟水を使用し、長い時間をかけて醪を発酵させた甘口の日本酒を女酒と呼び、これには主に伏見地区の酒が代表されます。このように、日本酒のスタイルは使用する水の種類によって大きく異なり、それぞれ独自の風味や特性を持っています。

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濾過(ろか)は、日本酒の製造過程において、清酒の滓(おり)を取り除く重要な工程です。搾りたての日本酒は、まだ澱が残っており濁りが見られます。この澱を静かに沈ませる「おり引き」の後、濾過機を用いて細かい粒子や不純物を除去します。 濾過の目的は、色や雑味成分を取り除くことに加え、酒の香味を調整したり、異臭の除去も含まれます。場合によっては、活性炭を使用して脱色することもあります。この工程は、清酒の最終的な品質を向上させるために欠かせないものであり、瓶詰め前の貯蔵中にも実施されることがあります。濾...

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宮水は、兵庫県の灘五郷で使用される中硬水の酒造用水で、特に日本酒造りに適していることで知られています。この水は、六甲山系の河川からの伏流水が元となっており、鉄分が極めて少なく、カリウムやカルシウム、リンなど多様なミネラル分が豊富です。これらの成分は、麹や酵母の発育を助けるため、日本酒の品質向上に寄与します。 宮水の名は、昔「西宮の水」と呼ばれていたものが略されたもので、特に西宮市の神社の南東側で湧き出る水を指します。この地域の花崗岩質の土壌が水をろ過し、不純物が取り除かれるため、清らかで高品...

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