雄町
おまち
雄町(おまち)は、日本酒の原料となる酒造好適米の一つであり、岡山県を代表する古典的な品種です。雄町は100年以上前から栽培されており、山田錦や五百万石の先祖種とされています。現在存在する酒造好適米の約3分の2が、雄町系統を引き継いでいるとも言われています。
この品種は、大粒で心白(しんぱく)が大きく、軟質で溶けやすい特徴を持っています。そのため、高精白には向いていないものの、濃醇で豊かな香味の日本酒を生み出す傾向があります。特に、雄町を使用した日本酒は独特のふくらみを持ち、味わい深いものが多いため、根強い人気を誇っています。
雄町の栽培は、長桿(丈が長い)で倒れやすく、病害虫にも弱いため難しいとされていますが、その特徴的な風味と品質の高さから、多くの酒造家に愛され続けています。発祥の地である岡山市中区雄町は、今でもこの米の重要な生産地として知られています。
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