五百万石
ごひゃくまんごく
五百万石(ごひゃくまんごく)は、新潟県で育成された日本酒造り専用の酒造好適米の一つです。1944年に「交系290号」として品種登録された後、1957年に新潟県の米の生産量が500万石を突破したことを記念して命名されました。この品種は、主に新潟県で栽培され、北陸地方を中心に広がっています。
五百万石の特徴としては、心白が大きいため、高精白には向いておらず、特に吟醸酒などにはあまり適さないとされています。しかし、その特性から麹が作りやすいと評価されており、これが酒造りにおける重要な利点となっています。五百万石から造られる日本酒は、比較的軽快な香味が感じられることが多く、淡麗タイプの日本酒にもよく使用されます。
かつては「山田錦」にその座を奪われるまで、日本国内での作付面積1位を誇った品種でもあります。新潟県産の五百万石は特に品質が高く、全国的にも評価されています。酒造業界では、五百万石は醸造用玄米として位置づけられ、一般の米(飯米)との区別がなされています。
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