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鯖専用日本酒 SABA de SHU サバデシュってどんなお酒?実際に飲んでみた感想

公開:2025/04/17

更新:2025/04/17

酒ガイド編集部

今日ののんべゑは「鯖専用日本酒 SABA de SHU サバデシュ」!
茨城・吉久保酒造さん

酒ガイド編集部きっての日本酒好き”ジャノメたぬきᐢ⓿ᴥ⓿ᐢ”が、愛するお酒を飲んでは語る飲酒日記「今日ののんべゑ」へようこそ!

好き勝手に飲んで、好き勝手に語っておりますが、みなさんの日本酒ライフにちょっぴりトキメキをお届けできたらうれしいです。
さて、ジャノメたぬきᐢ⓿ᴥ⓿ᐢは今回どんな銘酒に出会い、どんな感想を抱いたのでしょうか──日本酒への熱い想いをご堪能ください。

飲んでみた感想

「SABA de SHU サバデシュ」との初対面は、まるで未知の美食体験に誘われたかのような感覚でした。
鯖専用というコンセプトから、単なる日本酒とは一線を画す工夫が随所に感じられ、飲むたびにその奥深さが堪能できます。

独特なバランスと風味
まずひと言に、この酒は濃い味わいを持ちながらも、しっかりとお米本来の旨みが息づいています。ストレートで飲むと、特に印象に残る個性があるというわけではなく、いわば「ど真ん中な日本酒」。しかし、ポイントはその「当たり前さ」に隠された絶妙なバランスです。

口当たり: 色味はほとんどなく、まろやかな甘さが感じられると同時に、程よい酸味が後味に残り、次の一口を待ち遠しくさせます。

飲み口: スッキリとしたキレの良さがあり、奥底に秘めた華やかさも感じられるため、飲み進めるほどにその豊かな風味が口中に広がります。

鯖料理との素晴らしいマリアージュ
この日本酒の真骨頂は、何と言っても鯖料理との相性の良さにあります。実際、サバの缶詰や鯖の炙りと合わせると、まず鯖の旨みが引き立ち、続いて酒自身の酸味と旨みが、鯖の脂分を見事に洗い流すように作用します。

食中酒としての一面: ピリ辛なアクセントがあり、肉厚で甘さ控えめな鯖味噌とも調和。まるでひつまぶしを味わうかのように、鯖を主役に据えた食体験へと導かれます。

他料理との相性: 鯖専用と謳われながらも、油っこい料理全般にも合いそうな万能さを感じさせるため、友人との食事や宴の席でも、広い層に受け入れられる可能性を秘めています。

総合的な印象
「SABA de SHU サバデシュ」は、単体で味わうとどこか物足りなさを感じるかもしれませんが、鯖料理と合わせることで、その本領を発揮します。

飲むタイミング: 昼も夜も、鯖を中心としたメニューと一緒に楽しむと、大盛り上がりの食中酒として成立。

未来への期待: サバ専用という斬新なアイデアだけでなく、今後「サーモンデシュ」など他の魚介類とのマリアージュも期待させる、ユニークなブランドです。

総じて、この酒は「鯖な一日」を演出する素晴らしいパートナー。コンセプトからして一見すると突飛に思えるかもしれませんが、実際に味わってみると、その繊細で絶妙なバランスと、料理とのハーモニーに驚かされます。ご馳走さまでした、と心の中で呟くほどの、愉快で美味しい体験でした。

  • よしくぼしゅぞう吉久保酒造

    吉久保酒造

    茨城県

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