たる酒
たるざけたる酒とは、主に杉樽で貯蔵された日本酒の一種で、その特徴として清涼な香りが挙げられます。特に奈良県の吉野杉で貯蔵されたものは高い評価を受けており、杉の香りが酒に移ることで独特の風味を持つようになります。かつては日本酒の貯蔵には杉の樽が一般的に使用されており、昭和初期まではほとんどの日本酒がこの方法で製造されていました。しかし、現在ではホーロータンクのような、酒に影響を与えない貯蔵方法が普及してきています。これにより、たる酒特有の風味も変化しており、さまざまなスタイルの日本酒が楽しめるようになっています。
関連用語
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熟成
熟成とは、日本酒が一定期間貯蔵される過程を指します。この過程では、火入れを施した清酒をタンクや瓶...
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発酵
発酵とは、微生物が基質を分解し、エネルギーを得る過程のことを指します。日本酒の製造においては、主...
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チロシナーゼ
チロシナーゼとは、チロシンというアミノ酸を酸化して色素を生成する酵素のことです。この酵素は、特に...
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補酸剤
補酸剤とは、酒母や醪の健全を保ち、清酒の品質を向上させるために添加される酸のことを指します。補酸...
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濾過臭
濾過臭とは、日本酒の濾過工程で使用される材料から移る不快な臭いのことを指します。この臭いは、濾過...
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ひやおろし
ひやおろしとは、冬場に造られた清酒を春から夏を経て貯蔵熟成し、秋口に出荷される特別な酒のことです...
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ヘテロ乳酸発酵
ヘテロ乳酸発酵とは、特定の微生物が糖類を乳酸に変える過程の一つで、ホモ乳酸発酵とは異なり、乳酸に...
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YAS培地
YAS培地(ヤス培地)は、日本酒の製造過程において、主に敢えて生酸菌の汚染検査に使用される培養基の一...
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呑切り
呑切り(のんきり)とは、貯蔵中の日本酒から少量を採取して、その品質や状態を確認する作業を指します...
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膨れ
膨れとは、酒母(しゅぼ)を仕込んでから酵母が増殖し始める過程を指します。この時、酵母が糖分をアル...
貯蔵とは、日本酒を火入れした後に一定期間寝かせて香味を熟成させるプロセスを指します。この期間中、日本酒は味や香りがまろやかになり、全体的なバランスが整います。一般的には、タンク内で熟成が行われますが、一部の蔵では瓶詰め後も低温で保管し、瓶貯蔵することがあります。このような貯蔵方法によって、酒質がさらに向上し、独特の風味が増すことが期待されます。
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