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フランスで選ばれた今年の日本酒と梅酒「Kura Masterコンクール2025」受賞酒を発表!

公開:2025/06/10

更新:2025/06/10

酒ガイド編集部

各カテゴリーの最優秀賞である審査員賞とアリアンス ガストロノミー賞受賞酒を紹介するグザビエ・チュイザ審査委員長

Kura Master運営委員会(本部:フランス・パリ、代表:宮川圭一郎)は、去る5月26日(月)フランス・パリで開催されたKura Master日本酒コンクール、及び、梅酒コンクールの結果を発表しました。日本酒コンクールは、全8部門1083銘柄の中から、上位33%に授与される金賞、プラチナ賞を選出。また、決勝に進んだ50銘柄の日本酒の中から優秀賞30銘柄を、さらに、各カテゴリーの最優秀賞である「審査員賞」8銘柄が選出されました。審査部門は、サケ スパークリング部門、純米大吟醸酒(1-35%)部門、純米大吟醸酒(36- 50%)部門、純米酒(51-65%)部門、純米酒(66-100%)部門、大吟醸酒部門、クラシック部門、古酒部門の全8部門で実施。今年度の特別賞であるアリアンス ガストロノミー賞は、大吟醸酒部門の中から選出されました。

梅酒コンクールでは、エントリーされた73銘柄から、同様に金賞、プラチナ賞を選出。そして決勝に通過した5銘柄の中から優秀賞が3銘柄、そして最優秀賞である「審査員賞」1銘柄が選ばれました。

(以下に受賞酒銘柄を記載。詳細は公式 HP https://kuramaster.com/ja/ にて発表 。)

Kura Masterコンクール2025審査会の様子

【食とのペアリングを審査する特別賞「アリアンス ガストロノミー賞について】

今年で第4回目となる、食とのペアリングを評価するアリアンス ガストロノミー賞(特別賞)は、魚介類のMOF*称号を持つソニア・ビシェ (Sonia Bichet) 氏が準備した魚介類の盛り合わせと、決勝に進出した大吟醸酒5本との相性(マリアージュ)をもとに選ばれました。審査員長から指名された審査員が評価を行い、その中で特に相性が優れていると判断された1本の大吟醸酒が、受賞酒として選出されました。

また、広島県とのコラボレーションによるマスタークラスでは、広島の日本酒2銘柄と合わせて、ソニア・ビシェ氏考案の料理が提供されました。

[※]:MOF(Meilleurs Ouvriers de Franceの略で、国家最優秀職人章。)はフランス文化の最も優れた継承者たるにふさわしい高度な技術を持つ職人に授与される賞。現在では、対象となる職種は料理、製菓、パン以外にも、宝飾品、工芸品、ガーデニングなど幅広く、フランス人の Art de Vivre(生活芸術)の精神にふさわしく、その数は約180職種に及ぶ。一番有名なのは「料理」であり、これまでにもポール・ボキューズ、ジョエル・ロブションら多数の有名料理人が名を連ねている。

アリアンス ガストロノミー賞選出に際して大吟醸酒とのペアリングに提供された魚介類

9年目を迎えたKura Masterは、審査委員長を務めるグザビエ・チュイザ (Xavier Thuizat)氏(ローズウッドグループ ヨーロッパのエグゼクティブ・シェフ・ソムリエ/2022年最優秀ソムリエ賞受賞/MOFソムリエ)を筆頭に、7名のMOFソムリエ、さらにリッツ・パリやシュバル・ブラン・パリ、マンダリンホテルといった5つ星ホテルや、ミシュラン3つ星の名店・アンヌ・ソフィー・ピックなどで活躍する一流ソムリエやレストランオーナーら、総勢135名が審査を行いました。

審査委員長グザビエ・チュイザ氏は「2025年のKura Masterを無事に終えることができました。とても素晴らしい雰囲気の中、過ごすことができ、まるで魔法のような時間でした。

来年、記念すべき第10回目のKura Masterコンクールでお会いしましょう。

きっと忘れられない、特別な会になることでしょう。」とコメントしています。

なお、9月24日(水)に在フランス日本国大使公邸で行われる授賞式では、プラチナ賞に選出された日本酒の中から、審査委員長のグザビエ・チュイザ氏が選出した「プレジデント賞」1銘柄を発表します。

【日本酒コンクール 審査員賞受賞酒】(日本酒各8部門のトップ)

<1.サケスパークリング部門>

福岡県 : 株式会社 喜多屋 「喜多屋 スパークリング アワサケ」

<2. 純米大吟醸酒[1-35%]部門>

山口県 : 八百新酒造株式会社 「雁木 純米大吟醸 鶺鴒」

<3. 純米大吟醸酒[36-50%]部門> 

千葉県:株式会社飯沼本家 「純米大吟醸 甲子 初雪」

<4. 純米酒[51-65%]部門>  

富山県:富美菊酒造株式会社 「羽根屋 純米吟醸 富の香」

<5. 純米酒[66-100%]部門>  

神奈川県:吉川醸造株式会社 「菊勇 辛口純米酒

<6. 大吟醸酒部門>  

兵庫県:株式会社釜屋 「力士 大吟醸」

<7. クラシック部門>  

アメリカ合衆国 ニューヨーク州:Brooklyn Kura 「BYx Yamahai」

<8. 古酒部門>  

秋田県:天寿酒造株式会社 「天寿 純米吟醸 平成9年醸造」

【日本酒コンクール アリアンス ガストロノミー賞(特別賞) 受賞酒】

三重県:株式会社伊勢萬 「おかげさま大吟醸」

【梅酒コンクール 審査員賞 受賞酒】

宮崎県:高千穂酒造株式会社 「高千穂梅酒」

【プレジデント賞発表および授賞式 概要】

開催日:2025年9月24日(水)

場 所:在フランス日本国大使公邸

内 容: -審査員賞、アリアンス ガストロノミー賞受賞蔵元へ表彰状、トロフィ授与

     -プレジデント賞の発表、記念品授与

主 催:Kura Master協会(Association de Kura Master) 


【Kura Master(クラマスター)とは】
2017年から開催されているフランスの地で行うフランス人のための和酒のコンクールです。審査員はフランス人を中心としたヨーロッパの方々で、フランス国家が最高職人の資格を証明するM.O.F.の保有者をはじめ、フランスの一流ホテルのトップソムリエやバーマン、カーヴィストまたレストラン、ホテル、料理学校関係者など飲食業界のプロフェッショナルで構成しています。2021年度から本格焼酎泡盛コンクール、2023年から梅酒コンクール、そして2025年からは日本ワインコンクールを新設し、審査対象を拡大いたしました。(Kura Master公式HP: https://kuramaster.com/ja/ )

【主催者情報】

主催:Kura Master協会 (Association de Kura Master) 

9 Rue des Capucines, 75001 Paris

後援:在フランス日本国大使館、パリ・ソムリエ協会、一般財団法人自治体国際化協会パリ事務所 (クレア・パリ)、JETRO パリ事務所、日本政府観光局(JNTO)パリ事務所

ダイヤモンドスポンサー:一般社団法人awa酒協会、岐阜県酒造組合連合会、広島県、高知県、佐賀県

クリスタルスポンサー:兵庫県、鹿児島県酒造組合、PASONA農援隊

酒ツーリズムスポンサー:岡山県

協力:Albert de Mun、Calice、ECCE GUSTO、GLASSBACCA、GUBI GUBI、はかた寿賀や、日本航空、L'ARBRE A CAFÉ、LUPICIA、Lycée Hôtelier François Rabelais Dugny、レストラン奥田、Philippe Jamesse、Fromagerie Quatrehomme、柴沼醤油醸造株式会社、KAWAI France、SommelierS INTERNATIONAL、Sydonios、Thonon、Un oeil en salle、UTEC、VALS

賛助会員:Elmeria、EURO JAPAN CROSSING、L’Atelier du Saké、GALERIE K PARIS、ISSE ET CIE、H.I.S.、JFC France、KIOKO、la Maison du Saké、Nishikidôri、UMAMI、We Want Sake.com

【本件の問合せ先】

Kura Master 広報担当:ペコン倫子(paris)、浅岡(日本)

MAIL:press@kuramaster.com TEL : +33 (0)6 60 69 72 52

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