酒林
さかばやし酒林(杉玉)とは、造り酒屋の軒先に吊るされる杉の葉を束ねて作られた玉のことを指します。直径約40cm程度に整えられた杉玉は、新酒が完成したことを知らせる重要な役割を果たします。吊るされたばかりの酒林は鮮やかな緑色をしており、時間が経つにつれて徐々に枯れて茶色に変化していきます。この色の変化は、新酒の熟成度を示すシグナルとなり、蔵元の酒造りの進捗を感じる手がかりとなります。酒林は日本の酒文化において、酒造りの季節感を表す象徴的な存在でもあります。
関連用語
-
酒器
酒器とは、日本酒を運んだり飲むために使用する器や容器のことで、さまざまな形状や材質があります。代...
-
酒米
「酒米」とは、日本酒の製造に使用される米を指します。この中には、「酒造好適米」と呼ばれる特に日本...
-
清酒
清酒(せいしゅ)は、日本酒を指し、米と水を主成分として発酵させて作られる酒類です。醪(もろみ)を...
-
破精落ち
破精落ち(はせいおち)とは、日本酒の製造過程において、麹菌の繁殖がうまく行われず、蒸した米が硬い...
-
一斗
一斗(いっと)は、日本の容量の単位で、主に日本酒やその他の液体の計量に使用されます。一斗は約18.03...
-
吟の夢
吟の夢は、高知県で開発された酒造好適米で、山田錦を母とし、ヒノヒカリを父として品種改良されました...
-
散布図
散布図とは、2つの異なる測定値を持つ多数の試料を視覚的に表現するための図です。横軸に1つの測定値(x...
-
甘蔗
甘蔗(さとうきび)は、主に熱帯や亜熱帯地域で栽培される草本植物で、サトウキビとも呼ばれています。...
-
加水分解
加水分解とは、無機物または有機物が水と反応して分解する反応のことを指します。このプロセスでは、水...
-
清酒の製造方法の承認基準
清酒の製造方法の承認基準は、日本酒の製造において特定の条件や基準を満たす必要があることを定めた規...
熟成とは、日本酒が一定期間貯蔵される過程を指します。この過程では、火入れを施した清酒をタンクや瓶に貯蔵し、時間をかけて風味や香りが変化していきます。新酒特有の香りが和らぎ、飲みやすいまろやかな味わいに変わることが特徴です。熟成により、酒の中に含まれる成分が相互に作用し、より深みのあるコクや複雑な旨味を生み出します。熟成は日本酒の魅力を引き出す重要な工程であり、適切な環境下で行われることで、酒質が向上します。
詳細を見る杉玉(すぎたま)とは、酒蔵の軒先に吊るされる、日本酒の新酒が出来たことを知らせるための飾り物です。杉の葉を束ねて作られ、通常直径約40cmほどの球形に整えられます。この杉玉は「酒林(さけばやし)」とも呼ばれ、日本酒の醸造のシンボルとして古くから用いられています。新酒の完成と酒蔵の繁盛を願う意味が込められており、季節感を感じさせる役割も果たしています。杉の爽やかな香りが漂い、酒蔵の風情を引き立てる存在です。
詳細を見る新酒とは、その年の酒造年度内(7月1日から翌年の6月30日まで)に製造され、出荷された日本酒のことを指します。一般的には、出来上がったばかりの日本酒を新酒と称し、特にその年に収穫された新米を使用して醸造されたものが含まれます。このため、新酒はフレッシュな味わいや香りを楽しむことができるのが特徴です。特に12月から2月頃の冬季に市場に出回る新酒は、まだ熟成が進んでいないため、「新酒香」と呼ばれる特有の香りが楽しめます。また、酒造業界においては、製造年度(BY: Brewer Year)内に出荷されたもの全てを新酒と分...
詳細を見る