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出枯らし

でがらし

枯らし(でがらし)とは、日本酒の製造過程において、特定の材料や中間生成物を使用する前に放置し、適切な状態に整える工程を指します。この工程には主に以下の3つの側面があります。

1. **白米の枯らし**:精米された白米を、これからの仕込みに使用するまで紙袋に入れたりホッパーに移したりして期間中放置します。この「白米の枯らし期間」は、米粒内の水分分布を均一にし、室温と湿度に適応させることを目的としています。枯らしの期間は精米歩合にもよりますが、通常は7日から20日程度です。

2. **出麹の放置**:を作った後、1日ほど放置してから仕込みに用いることを「出枯らし」と呼びます。この間、は薄く広げて乾燥させることで、品質を向上させるための作業が行われます。

3. **酒母の枯らし**:酒母もと分け(丸冷まし)から、実際に仕込みに使用するまでの期間を「酒母の枯らし」と呼び、この間を酒母の枯らし期間といいます。酒母の種類によりますが、速醸酒母の場合、通常は5日から7日ほどが適当とされています。

枯らしの工程は、全体的な酒質に大きな影響を与え、日本酒の風味や香りを整える重要な役割を果たしています。

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酒母の枯らしとは、日本酒の製造過程において、酒母がもと分け(丸冷まし)から使用されるまでの間、ある程度の期間放置される状態を指します。この枯らし期間には酒母の質を安定させる目的があり、通常は速醸酒母の場合、5〜7日程度が適切とされています。期間中、酒母は最適な状態に整えるために慎重な温度管理が行われ、微生物の活動が落ち着くことで、次の仕込み工程に最適な状態となります。 また、酒造りにおいては、白米を使用する際の「白米の枯らし」や、出麹後の「出枯らし」といった工程も存在し、それぞれ米の水分分布を...

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白米の枯らしとは、精米された白米が醪の仕込みに使用されるまでの間、一定の期間放置される工程を指します。この枯らしの目的は、米粒内の水分分布を均一にし、室温や湿度に適応させることにあります。この状態を「白米の枯らし期間」と呼び、通常は精米歩合に応じて7日から20日程度設けられます。また、出麹後に約1日間放置してから仕込みに使う工程は「出枯らし」と称され、この際には米をうすく広げて乾燥させることが重要です。 さらに、酒母のもと分けから実際に出荷されるまでの間に行われる工程は「酒母の枯らし」と呼ばれ、...

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速醸酒母(そくじょうしゅぼ)は、日本酒の製造過程において重要な役割を果たす酒母の一種です。主な特徴は、水と麹に乳酸を添加し、さらに培養した酵母を加えることにより、糖化と発酵を同時に進行させる点です。このプロセスによって、通常の酒母に比べて短期間で発酵が進むため、仕込みから膨れ(ふくれ)に到達するまでの標準的な日数は約7日とされています。速醸酒母は、主に急いで酒を造りたい場合や、発酵管理が容易であることから、一般的に使用されています。これにより、比較的早く飲みごろの日本酒を生産することができます。

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精米歩合(せいまいぶあい)とは、玄米を精米した際に残る白米の割合をパーセントで示す指標です。具体的には、精米後の白米の重量を元の玄米の重量で割り、100を掛けることで計算されます。例えば、精米歩合が60%ということは、玄米の外側40%が削り取られ、残りの60%が白米として使用されることを意味します。 精米歩合が低いほど、より多くの外層が削られており、精白された部分が大きくなります。結果として、雑味が少なく、スッキリとした味わいの日本酒が造られることが多いです。一般的に、精米歩合が高い(外層を多く残してい...

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もと分けとは、日本酒の製造過程において行われる作業の一つで、酒母が十分に発酵し、酵母が増殖した段階で実施されます。この時点で、アルコール度数が8~10%に達し、酸度も高くなるため、そのまま高温に置くと酵母が衰弱したり死滅してしまう可能性があります。そこで、酒母を半切桶などの数枚に分けて温度を下げ、酵母の健康状態を保つための処置が行われることを指します。 近年では、より効率的な方法として、酒母をタンクのまま冷却装置を利用して温度を下げる「丸冷まし(まるざまし)」という方法が一般的になっています。こ...

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枯らしとは、日本酒の製造工程において、精米後の白米を一定期間保管し、室温程度まで冷却することを指します。この工程は、米粒内の水分分布を均一にし、吸水時の割れを防ぐ目的があります。 枯らしは、一般的に白米の精米から酒造りの仕込みまでの間に行われます。具体的には、精米した白米を通気性のある容器に入れ、温度を下げて水分を調整します。例えば、新潟県の冬のような低温環境では、20~25日程度が枯らしに適した期間とされています。 また、「出枯らし」という工程もあり、これは出麹(でこうじ)後に1日程度放置してか...

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冷ましとは、日本酒の醸造過程において、酒母(しゅぼ)中の酵母が十分に増殖した際に行われる温度管理の手法です。酒母が発酵を進めると、アルコール度数が8~10%に達し、酸度も増加していきます。この状態で高温に置き続けると、酵母が衰弱したり、死滅したりするリスクが生じます。これを防ぐために、発酵中の酒母を温度を下げるために半切桶に分けて冷やすことを「冷まし」と呼びます。 最近では、酒母タンクのまま冷温器を使って温度を下げる「丸冷まし(まるざまし)」という方法が一般的になっています。この手法により、より...

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仕込みとは、日本酒の醸造過程における重要な工程で、原材料である麹、蒸米、水を混ぜ合わせて、酛(酒母)や醪(もろみ)を作ることを指します。この過程では、まず水と麹を混ぜた「水麹」に蒸米を加え、混ぜ合わせて一定の温度に保ちます。この温度管理が、発酵の進行に大きな影響を与え、酒の風味や香りを決定づけるため非常に重要です。仕込みは通常、数回に分けて行われ、最終的に醪が形成され、アルコール発酵が進行します。

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酒母(さかも)は、日本酒を醸造する際に使用される重要な材料で、優れた酵母を大量に培養したものを指します。これは、醪(もろみ)を仕込む前の段階で作られ、醸造の品質や発酵の安定性を確保するために極めて重要です。酒母には、速醸系酒母と生酛系酒母の2種類があります。速醸系酒母は、短期間で酵母を培養できるため、醸造工程が比較的スピーディに進むのが特徴です。一方、生酛系酒母は、自然な酵母の活動を利用して時間をかけて培養され、より複雑で深みのある風味をもたらすことができます。酒母の選び方や培養方法は、最終的...

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精米とは、玄米の表面を削り、一部の成分を取り除くプロセスを指します。この作業は、日本酒の醸造において非常に重要です。米の表面には、酒に対して悪影響を与える蛋白質や脂質、灰分、さらにはビタミン類などが多く含まれています。これらを取り除くことで、清酒の品質や風味を向上させます。精米は「米をみがく」とも表現され、精米歩合が低くなるほど米が白くキャラクターが際立っていきます。例えば、精米歩合が50%であれば、玄米の50%を削った状態を意味しており、一般的に精米歩合が低いほど高品質な日本酒が醸造されるとされ...

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白米とは、玄米から精米され、胚芽や米の表面が削除された米のことを指します。精米の過程で外皮や殻が取り除かれ、主に澱粉部分が残るため、白くて光沢のある状態となります。白米は日本酒の醸造において非常に重要で、精米歩合によって酒の風味や香りに影響を与えるため、特に品質の高い日本酒には厳選された白米が使用されます。一般的には、精米の度合い(粉砕の割合)が低いほど、良質で洗練された酒を生み出す傾向があります。

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出麹(でこうじ)は、日本酒の醸造過程における重要な工程の一つで、麹造りの最後のステップです。この作業では、麹室で培養された麹菌が繁殖を続けるのを防ぐために、出来上がった麹を麹室から取り出して冷まします。これにより、麹の酵素活動が適切に管理され、酒造りの次の段階に適した状態に保たれます。出麹を行った麹は、酒母や発酵タンクに加えられ、本格的な発酵プロセスに進む準備が整います。出麹の品質は、日本酒の風味や特性に大きな影響を与えるため、熟練した酒造り職人の技術が求められます。

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麹(こうじ)は、主に米や麦に対して麹菌(こうじきん)を繁殖させたもので、日本酒を始めとする発酵食品の製造に不可欠な役割を果たします。特に日本酒の醸造においては、蒸した米に黄麹菌を育成させた米麹が使用され、この中で生成される酵素が重要です。 麹の成分には、米の中に含まれるデンプンをブドウ糖に変換するためのアミラーゼなどの糖化酵素や、米の蛋白質をアミノ酸に分解するための酵素が含まれています。これにより、米から得られる糖やアミノ酸が酒母やもろみの発酵を助け、日本酒特有の風味や香りを生み出します。 ...

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