濃淡度
のうたんど
濃淡度とは、日本酒の味わいの濃さや薄さを数値で示す指標です。具体的には、ブドウ糖濃度(S)と酸度(A)を元に計算され、味の濃淡がどれほどかをおおよそ70%説明することができます。計算式は以下の通りです:
Z(濃淡度)= 0.42S + 1.88A - 4.44
また、ブドウ糖濃度の代わりに日本酒度(N)を用いる場合は、次の式を使います:
Z=(9454/1443 + N) + 1.88A - 68.5
この濃淡度の数値によって、日本酒の味の濃さの分類が以下のように表されます:
- 非常にうすい: Z = -3
- かなりうすい: Z = -2
- すこしうすい: Z = -1
- どちらでもない: Z = 0
- すこしこい: Z = 1
- かなりこい: Z = 2
- 非常にこい: Z = 3
このように、濃淡度は日本酒の感覚的な特性を定量化し、消費者が好みの酒を選ぶ際の参考となる重要な指標です。
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