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「甍酒蔵(いらかしゅぞう)」の新シリーズである『金』クラス、全国の特約店で6月5日に発売

公開:2025/06/06

更新:2025/06/06

酒ガイド編集部

甍 金・環(たまき)、鉾(ほこ)、礎(いしずえ)

甍酒蔵株式会社(長野県北安曇郡松川村/代表取締役:佐藤 圭祐)は、醸造責任者・田中 勝巳のこだわりを形にした新商品「金」シリーズの3銘柄「鉾(ほこ)」「環(たまき)」「礎(いしずえ)」を、6月5日(木)に各11,000円(税込)/720mlで発売します。田中は、酒米の圃場の場所や栽培方法まで細かく指定し、日本酒ならではの“一つのタンクから階層ごとに異なる味わい”をお楽しみいただきたいという思いを込めて醸造。世界最高峰の超軟水が湧き出る松川村の風土と真摯に向き合い、感性をもって表現した一本です。

●世界最高峰の超軟水が湧き出る「松川村」で、蔵から半径5km以内に栽培された酒米のみ使用

●松川村の風土や酒米の栽培から醸造の細部まで真摯に向き合った特別なお酒

酒米の圃場を選定し、栽培期間中農薬不使用など栽培方法についても指定。

●日本酒特有の醸造工程で生まれるお酒の層を見極め、一つのタンクから3つ味わいを抽出

●全国の特約店で6月5日(木)に発売。『鉾(ほこ)』『環(たまき)』『礎(いしずえ)』各11,000円(税込)/720ml

3タイプの『金』シリーズが表現する日本酒の新たな価値。全国の特約店で6月5日に発売

長野県松川村の風土・水・酒米を活用し、原点回帰の酒造に取り組む甍酒蔵(いらかしゅぞう)。

『金』シリーズは、日本酒独自の醸造工程で生まれる層を見極め、ひとつのタンクから異なる表情を持つ3タイプのお酒に汲み分けました。その繊細で豊かな味わいは日本酒の新たな魅力を発揮します。

販売価格は11,000円(税込)。全国の特約店で販売されます。

商品の特徴:技術が導き、自然が応えたお酒

江戸時代後期の禅僧・画家である仙厓 義梵は、○△□を「万象は一なるものに帰する」とし、禅の真髄を描き出しました。この言葉にインスピレーションを受け、「金」シリーズは3タイプの味わいがありますが、全て一つのタンクから生まれています。

製造方法

金シリーズの汲みわけイメージ図

甍酒蔵の金シリーズは、伝統的な手法と革新的な感性を融合させた製法で醸されています。

軟水と厳選された酒米を用い、づくり・酒母づくり・もろみ管理のすべてにおいて杜氏・田中が緻密に判断。タンクごとの個性を見極め、最も調和のとれた部分のみを抽出することで、繊細かつ奥行きある味わいを実現しています。

甍 金・鉾(ほこ)

▲ 鉾(ほこ)

天を指す△に込めた、挑戦と上昇の意志。

鋭い酸と深い旨味が織りなす、知的で刺激的な一杯。

飲むほどに個性が際立ち、心を射抜く味わい。

テイスティングノート

駆け抜ける透明な風に色をつける描かれた太陽の様な荘厳な眩しさ。和梨の様なみずみずしさ。

ベリーの様な甘やかで伸びやかな酸味とほのかな苦味。和のハーブの様な複雑さを伴った清涼感

重ねた手と手のあたたかさの様にやさしく広がる穏やかな旨み。消えてしまうその前にと、数珠繋ぎに生まれゆく新たな味わい。瞬きの先に広がる新たな表情を讃えたい。

商品情報

・商品名:甍 金・鉾(いらか きん・ほこ)

・アルコール分:15%

・内容量:720ml

・価格:¥11,000円(税込)

甍 金・環(たまき)

● 環(たまき)

すべてを包む調和の象徴。

禅の◯に倣い、万物はひとつであると語る。

米・水・時が響き合い、柔らかくも澄んだ一滴。

繊細な食事に寄り添う、美しき調和の味わい。

テイスティングノート

乾いた身体に沁み込む水の様に、溶け込む様な一体感。綿菓子の様な米の甘さ。バランスをとる和の柑橘の様な酸味。緻密に重なり合う柔らかな旨み。完璧な透明感は、滴る雫が創り出す波紋で長い余韻となり姿を現す。打っては響く、お酒と食事の会話を楽しめる。

商品情報

・商品名:甍 金・環(いらか きん・たまき)

・アルコール分:15%

・内容量:720ml

・価格:¥11,000円(税込)

甍 金・礎(いしずえ)

◼️ 礎(いしずえ)

□は大地と安定を象徴し、禅の静けさと動じぬ強さを宿す。

濃密な旨味と深い余韻を持ち、時の流れと共に奥行きを増す。

テイスティングノート

瞼に感じる光の中に意味を見つけて、深緑のなか目覚める朝の息吹。丸ごとほおばった白葡萄の様に心地よい苦味と香りの鮮烈さ。溢れ出す味わいは対象的にクリーミーで濃密な米、穀物の滋味深い旨み。時を経て温度を含みなお、様々な表情をみせる。手を延ばしても届かない深淵を求めて深い夜へ還る。

商品情報

・商品名:甍 金・礎(いらか きん・いしずえ)

・アルコール分:15%

・内容量:720ml

・価格:¥11,000円(税込)

醸造責任者 田中 勝巳からのコメント

麹室での田中

目指したのは、まるで絹のような、やわらかく滑らかな舌触り。

北アルプスの麓、松川村に湧く超軟水。この清らかな水は余計なものを含まず、米本来の力をまっすぐに引き出してくれます。

自然の恵みに敬意を払いながら、私たちは酒造りの原点に立ち返り、ひとつひとつの工程と向き合いました。今回あらためて実感したのは、「一に、二に、三に造」。
最高のを造り、を育て、すべてのバランスを見守る。すべてが繊細で、すべてが本質です。

そして今回は、一つの酒造タンクから、異なる三つの味わいを表現しました。
どれも同じタンクから生まれたとは思えないほど、それぞれがはっきりと異なる個性を持っています。ぜひ、三つの世界を行き来しながら、その違いと共鳴をお楽しみください。

甍酒蔵の仲間全員と共に心を込めて醸した一本。自然と向き合い、人と向き合い、原点から生まれた酒が、静かに語りかけてくることを願っています。

甍酒蔵(いらかしゅぞう)株式会社について

江戸蔵から扉を移設

甍酒蔵株式会社(本社:長野県北安曇郡松川村)は、1665年創業の日本酒蔵。「日本酒の新たな価値創造」と「飲む人の幸せな時間の創出」を理念に掲げ、伝統と革新を融合させた酒造りを行っています。北アルプスの麓、世界でも稀な超軟水に恵まれた松川村にて、自然の力と職人の技を最大限に活かし、土地の風土を映す酒を醸造。醸造責任者・田中勝巳のもと、圃場や栽培方法まで指定した酒米を用い、栽培から醸造まで一貫して向き合う姿勢を貫いています。地域と世界をつなぐ高品質な日本酒が揃います。食中酒としての可能性を追求しながら、日本酒の未来と文化の継承にも取り組んでいます。

松川村について

田植え直前の松川村の様子

長野県北安曇郡に位置する松川村は、北アルプスの雄大な山々に抱かれた自然豊かな土地です。標高約600m、昼夜の寒暖差が大きく、冬は厳しい冷え込みが発酵を穏やかに進めるため、酒造りに極めて適した気候条件を備えています。さらに、この地には世界的にも稀少な“超軟水”が湧き出しており、硬度10未満のこの水は、まろやかで透明感のある酒質を生み出す重要な要素となっています。加えて、高品質な酒米の栽培にも適した土地であり、澄んだ空気と清らかな水、肥沃な土壌が、米づくりから醸造まで一体となった酒造りを可能にしています。松川村は、日本酒の品質を根本から支える、まさに“自然と技が静かに響き合う、日本酒の聖域”です。

【甍酒蔵Instagram】

https://www.instagram.com/ilaka_japanese.sake.atelier/

【特約店】

https://www.ilaka.co.jp/quan-guo-te-yue-dian.html

【本件問い合わせ先】

 甍酒蔵株式会社

 staff@ilaka.co.jp

 0261-85-5092

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