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押槽

おしぶね

押槽(おしぶね)は、日本酒の(もろみ)を圧搾して清酒と清酒粕に分離する重要な工程を指します。この工程では、伝統的に酒袋(さかぶくろ)にを詰め、それを槽(ふね)と呼ばれる容器に並べて圧搾していました。現在では自動化された圧搾機が一般的ですが、昔ながらの手法も根強く残っています。

押槽の過程は、まず酒袋に詰め、槽に積み上げていくことから始まります。この段階で最初に出てくる酒を荒走りあらばしり)と呼びます。酒袋を積み終えた後、上にカサ枠を乗せ、さらに酒袋を積むことによって圧力をかけます。このとき、初めの3時間ほどは、自重によってゆっくりと清酒が自然に流れ出る状態を水槽(みずぶね)と称します。

その後、酒袋の高さが減ってくるとカサ枠を取り外し、押蓋(おしぶた)と枕木を使って本格的な圧搾が開始されます。この一連の操作が押槽(おしぶね)です。

押槽が終わると、酒袋を再度積み替えてもう一度圧搾を行います。この工程を責槽(せめぶね)と呼び、その際に出てくる酒を責め(せめ)と呼びます。また、荒走りの後に出る酒は中垂れ(なかだれ)と称され、清酒の風味や品質を決定づける重要な要素です。押槽は日本酒醸造において非常に繊細で重要なプロセスであり、酒の味わいや香りに大きな影響を与えます。

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あらばしりとは、日本酒の製造過程において、最初に搾り出される液体のことを指します。これは、醪(もろみ)を入れた酒袋を槽に置いて、プレスを行う前に酒袋の重みだけで自然に流れ出てくる部分です。あらばしりは、香気成分が豊かで、雑味が少なく、味わいが軽やかであるのが特徴です。そのため、あらばしりは希少価値が高く、一般的に少量しか取れないため、贈答品や特別な場面で味わわれることが多いです。また、初取りとも呼ばれ、酒造りの初期段階の貴重な逸品として知られています。

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荒走り(あらばしり)とは、日本酒の醪(もろみ)を圧搾する過程において、最初に出てくる清酒のことを指します。この段階では、白く濁った清酒が流れ出し、酒の初期成分が含まれています。荒走りは、伝統的な酒造りでは、酒袋に詰めた醪を槽(ふね)の中に並べて積み上げ、自重で自然に圧搾する方法で行われます。この際、醪を圧搾するためにカサ枠を乗せ、更に重しをしていく過程が含まれており、3時間ほどの間に自然に出てくる清酒が荒走りです。その後の工程で、もう少し圧を加えて清酒を絞る押槽(おしぶね)が行われます。荒走り...

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圧搾機とは、日本酒の製造過程において、醪(もろみ)を圧搾して清酒を取り出すための機械です。一般的には、在来式の槽(ふね)と呼ばれる手法の圧搾機と、ヤブタ式と呼ばれる自動醪圧搾機があります。従来の槽では、重力や圧力を利用して醪を圧搾していましたが、現在では自動圧搾機が主流となっており、効率的かつ均一な圧搾が可能です。自動圧搾機は、醪への圧力を精密に調整できるため、品質の高い清酒を安定して生産することができます。

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中垂れ(なかだれ)は、日本酒の製造過程において、圧搾が行われる際に途中で出てくる清酒のことを指します。清酒と清酒粕を分離する操作、特に酒袋を用いて行う伝統的な方法において、中垂れは、最初に出てくる白く濁った荒走り(あらばしり)の後に、次に流れ出る酒です。この段階では、雑味が少なく、風味豊かな部分が多く含まれています。 酒の圧搾は、酒袋を積み上げ、自然な重力で酒を抽出した後、圧をかけることで行われます。最初の部分は荒走りと呼ばれ、その後の中垂れは、さらに清酒として仕上げられるための重要な成分と...

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酒袋(ざかぶくろ)は、日本酒の製造過程において、醪(もろみ)を入れて上槽(じょうそう)する際に使用される袋のことです。主に木綿やナイロン、テトロン、ビニロンなどの素材で作られ、容量は一般的に9リットル程度が多いです。この袋は、醪を含んだ状態で搾ることで、酒と酒粕を分離する役割を果たします。また、袋吊りに使用される封筒状のものも、酒袋として分類されます。酒袋は、日本酒の製造において重要なツールの一つであり、酒質や風味に影響を与える要因にもなります。

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酒粕は、日本酒を醸造する際に、醪(もろみ)を圧搾して清酒を取り出した後に残る固形物です。これは、未溶解の米粒や米麹、酵母などが含まれており、栄養価が非常に高い食品です。一般に「清酒粕」または単に「粕」と呼ばれ、さまざまな種類があります。例えば、板状の「板粕」は白くて固形のもので、熟成させた「練り粕」は茶色で柔らかい特徴があります。酒粕は食用として利用されるだけでなく、漬物や菓子、さらには焼酎の原料としても重宝されています。料理に風味や栄養を加える優れた食材です。

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**責槽(せめぶね)** 責槽とは、醪(もろみ)を圧搾して清酒と清酒粕に分けるプロセスを指します。この操作は、昔ながらの手法では酒袋に詰めた醪を槽(ふね)に並べて搾るという形式で行われていました。酒袋は通常5~9リットルのサイズで、槽の中で積み重ねられます。このとき、最初に搾られる白く濁った清酒は「荒走り」と呼ばれ、よりクリアな清酒が得られるまでの自然な流出を利用した「水槽」と呼ばれる段階もあります。 槽が満杯になると、積み上げた酒袋にカサ枠を置いて圧力をかけ、さらに酒袋を追加していきます。一定の...

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「責め」とは、日本酒の上槽工程における重要な作業の一つです。具体的には、醪(もろみ)を詰めた酒袋を酒槽に敷き詰めた後、最初に行う「押し槽」の工程が終わった後に、酒袋を重ねてさらに圧力をかけて搾るプロセスを指します。この工程で得られる清酒も「責め」と呼ばれます。 「責め」で搾られる酒は、圧力を高めて絞り出されるため、雑味が多くなりがちです。このため、味わいや香りに特徴があり、通常は上質な清酒とは異なる農酒や味噌のような要因によって、香りや風味が変化します。醪の状態や発酵具合によって、味わいは様...

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清酒(せいしゅ)は、日本酒を指し、米と水を主成分として発酵させて作られる酒類です。醪(もろみ)を漉すことによって、澄んだ酒に仕上げられる点から「清酒」という名称が生まれました。また、清酒は特に醸造アルコールを添加せず、純粋に米の成分から生成されたものを指す場合が多いです。飲み方や提供方法も多様で、和食との相性が良く、冷やしても、温めても楽しむことができます。最も代表的な日本の伝統的な酒であり、国内外で高く評価されています。

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水槽(みずぶね)は、日本酒の製造過程において、醪(もろみ)を圧搾して清酒と清酒粕に分けるための装置やその際の作業を指します。また、あげふねとも呼ばれます。醪を圧搾するためには、まず酒袋(さかぶくろ)に醪を詰め、槽の中に並べて積み重ねます。この際、最初に出てくる白く濁った清酒を「荒走り」(あらばしり)と呼びます。 酒袋が槽の中にいっぱいになると、その上にカサ枠という蓋を乗せ、さらに酒袋を積みます。積み終わった後、約3時間の間は、重みによって自然に清酒が出てくる時間があり、これを水槽といいます。こ...

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醪(もろみ)とは、日本酒の醸造過程における主発酵の状態を指す用語です。酒母(しゅぼ)、麹(こうじ)、蒸米(むしまい)、仕込み水を組み合わせてタンク内で発酵させたもので、酒造りの中心的な工程となります。具体的には、酒母に水、麹、蒸米を数回に分けて投入し、糖化と発酵を進めることで、清酒の基盤を形成します。 醪の発酵が進むと、アルコールと二酸化炭素が生成され、液体部分が酒(原酒)となり、固形物が酒粕として分離されます。醪は一般的には酒類となる前の段階であり、酒税法においては発酵を行った原料の状態を...

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