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汲出し四段

くみだしよだん

汲出し四段(くみだしよんだん)とは、日本酒の製造過程において用いられる四段仕込みの一つの手法です。この方法では、親桶から取り出した(もろみ)の一部を枝桶に移し、その枝桶蒸米を加えます。その後、2〜3日間、糖化を促進させます。最後に糖化が進んだを再び親桶に戻し、発酵を進めるという特徴があります。この手法は、搾りの過程や発酵管理をより精密に行うことができる利点がありますが、現在ではほとんど行われていません。主に伝統的な製法を重視する酒蔵で見られることがあります。

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承認基準

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酒造年度

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水麹

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開放発酵

開放発酵とは、清酒の製造過程において外気に接しながら行われる発酵方法のことを指します。この方法で...

無機成分

無機成分とは、日本酒の原料や製造過程において重要な役割を果たす、主にミネラル的な成分を指します。...

四段仕込みとは、日本酒を醸造する際の特別な仕込方法の一つです。この手法は、主に甘口の日本酒を造るために用いられます。基本的には、三段仕込みで作った醪(もろみ)が完成に近づいた段階で、最後の四段目として蒸米を新たに加えることから名付けられています。 四段仕込みにはさまざまなバリエーションがあり、例えば「酵素四段」や「うるち米四段」、「もち米四段」などがあります。それぞれの手法によって、最終的な味わいや風味が異なるため、酒造りには多様な技術と工夫が求められます。このように、四段仕込みは多様な可能...

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親桶(おやおけ)とは、日本酒の製造過程において使用される大きな容器のことを指します。醪(もろみ)の温度管理を容易にするため、醪を1本の大容器に仕込むのではなく、複数の小容器に分けて仕込むことが一般的です。このとき、大容器が親桶と呼ばれ、その付属にあたる小さな容器は枝桶(えだおけ)と呼ばれます。親桶は、主に発酵過程での温度調整や管理がしやすくするために利用され、質の高い日本酒を生産するための重要な役割を果たしています。

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蒸米とは、麹づくりや酒母、醪(もろみ)造りに用いるために、特別に蒸したお米のことを指します。蒸米は、まず白米を洗浄し、水に浸漬させてから蒸し上げます。このプロセスにより、米は柔らかくなり、酵母や麹菌が働きやすい状態になります。蒸米は、日本酒の醸造において非常に重要な素材であり、酒の風味や香りに大きな影響を与える役割を果たします。

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糖化とは、日本酒の製造過程において、米に含まれるでんぷん質を糖に変換する重要なプロセスです。米自体は糖分を含んでいないため、酵母がアルコール発酵を行うためには、まずでんぷんを糖に変える必要があります。この変化は、麹カビが生成する酵素の働きによって実現されます。具体的には、麹の中に含まれるアミラーゼやグルコアミラーゼなどの酵素が、でんぷんをブドウ糖に分解することで、酵母が利用できる形に変えられます。糖化のプロセスは、良質な日本酒を造るために欠かせないステップであり、発酵の効率にも大きな影響を与...

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発酵とは、微生物が基質を分解し、エネルギーを得る過程のことを指します。日本酒の製造においては、主に酵母が糖をアルコールと二酸化炭素に変換することで、酒を醸造します。発酵は、呼吸と異なり、基質が完全に酸化されることはなく、その過程でアルコールや有機酸などの有用な物質が生成されるのが特徴です。これにより、酒独特の風味や香りが生まれ、風味豊かな日本酒ができあがります。発酵は、酒造りにおいて非常に重要な工程であり、温度や時間、酵母の種類などによってその結果が大きく変わります。

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枝桶(えだおけ)とは、日本酒の醸造過程において使用される小型の容器のことです。この用語は、主に大きな容器である親桶(おやおけ)から派生しており、醪(もろみ)の温度管理を容易にするために、1本の大きな容器ではなく、複数の小さな容器に分けて酒を仕込む際に用いられます。枝桶を使用することで、温度の均一化や発酵の進行状況をより細かく調整することができ、品質の向上につながります。このように、枝桶は日本酒の製造において重要な役割を果たしています。

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搾りとは、日本酒の製造過程において、醪(もろみ)から清酒を取り出す工程を指します。この過程では、主に「槽による搾り」や「袋吊り」といった方法が用いられます。 「槽による搾り」とは、酒槽と呼ばれる専用の容器に、醪を詰めた酒袋を敷き詰め、その上から圧力をかけて清酒を搾り取る方法です。この手法によって、旨味や香りを豊かに持った清酒が得られます。 もう一つの方法である「袋吊り」は、醪を詰めた袋を吊るし、自然に滴り落ちる清酒を集める方式です。この方法では、重力を利用して清酒がゆっくりと分離され、滑らか...

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醪(もろみ)とは、日本酒の醸造過程における主発酵の状態を指す用語です。酒母(しゅぼ)、麹(こうじ)、蒸米(むしまい)、仕込み水を組み合わせてタンク内で発酵させたもので、酒造りの中心的な工程となります。具体的には、酒母に水、麹、蒸米を数回に分けて投入し、糖化と発酵を進めることで、清酒の基盤を形成します。 醪の発酵が進むと、アルコールと二酸化炭素が生成され、液体部分が酒(原酒)となり、固形物が酒粕として分離されます。醪は一般的には酒類となる前の段階であり、酒税法においては発酵を行った原料の状態を...

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